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2019.02.19

工事監理と施工管理の違い

 

「工事監理」「施工管理」という言葉を耳にすることがあると思います。

 

実はこの二つ、全く異なる意味を持っています。

日々の業務の中でも新規のクライアントに対しては必ず説明する部分です。

 

 

「工事監理」という言葉は建築士法第2条の中に次のように定義されています。

・・・その者(建築士)の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。

とあります。

 

補足すると、クライアント(建築主)の代理人として、設計意図・品質・金額・工程など点で適正に工事が行われているかを、設計図書をベースに確認することと言えるでしょうか。

 

具体的にまとめると「工事監理」とは・・・

・設計図書や仕様書のとおりに工事が進んでいるかチェックする

・工事請負契約で決められた工事金額から増額することがないかチェックする

・計画された工程のとおりに工事が進捗しているかチェックする

・建築主の代理として現場での打合せや指示を行う

・建築主への報告を行う

 

一般的には、「工事監理」を行う者は定期的または工程の必要に応じて現場へ足を運びます。

当事務所の場合では現場へ通う頻度は、通常週1~2回です。

その際に現場監督と打合せを行いつつ現場の確認を行い、指示や要望を出したりします。

なお、「工事監理」は建築士の独占業務です。

 

 

一方、「施工管理」の方が一般の方々にとってはイメージしやすいかもしれません。

 

「施工管理」は現場監督の仕事です。

それは即ち工事現場を管理することであり、施工会社の現場担当者(現場監督)が行う品質管理・予算管理・工程管理・安全管理などの業務がそれに含まれます。

 

具体的にまとめると「施工管理」とは・・・

・設計図書が要求している性能・品質を満たすために、各業者の施工や材料の管理を行う

・工事予算に対しての材料費や人件費その他工事全般の金銭管理を行う

・施工計画を立案し各業者への発注や調整を行い、工事全体がスムーズに進行するように指揮する

・近隣や交通に対する安全確保や、現場内での事故を防止するための指導を行う

 

 

以上、「工事監理」「施工管理」の違いをまとめてみました。

 

「施工管理」は施工会社(ゼネコンや工務店)における現場業務、「工事監理」は建築士が施主側に立って施工会社が行う工事をチェックすること。

 

お分かり頂けると思いますが利害関係が相反する関係上、「工事監理」を行う者は「施工管理」を行う者と組織上立場を分けることがポイントになります。

 

設計事務所が工事監理を行うことが工事現場にとって必要な理由はそこにあります。